黒執事

漫画・ゲーム

黒執事は枢やな先生によるダークファンタジー作品。

あらすじ

舞台は、ヴィクトリア王朝時代のイギリス。ヴィクトリア女王に使え、裏の仕事を行い「女王の番犬」と呼ばれる“シエル・ファントムハイヴ”。彼は齢13歳にしてファントムハイヴ家当主として仕事をしながら、自分の家族が殺された犯人を悪魔で執事のセバスチャン・ミカエリスと共に突き止めていくダークファンタジーである。

魅力

  • 丁寧な伏線

この作品では、社会の闇の真相に迫る様子が丁寧に描写されている。その中で、裏のテーマに相当するのが真実と嘘である。この作品において、真実を述べるものはセバスチャン・ミカエリスしかいない。「嘘もつき続けると真実になる」作中のシエルの名言である。この発言からわかるように、シエルは他人をだましてでも家族の死の真相を突き止めていく姿勢に感動する。

漫画では、コマ割りが工夫され、読者に全てはわからないように伏線が張り巡らされ物語が進んでいく。読者が感じる小さな違和感が章が進み、真実を知った時、大きな衝撃を与えられ面白さに繋がっている。

  • 作り込まれた時代背景

この作品の舞台はヴィクトリア王朝時代のイギリスであるが、作者の枢やな先生はその時代について細かく取材を行ってから作品に落とし込んでいる。作中で印象的なのは、未解決事件のジャック・ザ・リッパーやクリケット、中国の纏足などが出てくる。時代錯誤にならないように作品に組み込まれその時代について知ることも出来て、読んでいて違和感などは全く感じない。

  • 多彩な登場人物たち

シエルとセバスチャン以外にも様々なキャラクターが登場する。ファントムハイヴ家使用人は、セバスチャンの他に4人登場するが、それぞれ癖が強い。物語が進むにつれて使用人たちの過去が明かされる。それぞれ境遇は違えど、シエルへの恩があり、絆・信頼はとても強く読んでいて安心する。

その他に、ダークファンタジー作品であるため、「死神」が登場する。こちらも曲者揃いである。死神たちは、元は自殺した人間であり、死者の魂を狩ることを罰として課されている。また死神はデスサイズというなんでも切れるが謳い文句の魂を狩る道具が登場する。剪定道具がモチーフである。

主人公

  • シエル・ファントムハイヴ

本作の主人公。齢13歳でファントムハイヴ家当主を務める。また、女王の番犬として裏社会の仕事を行っている。シエルは誕生日の日に何者かのファントムハイヴ家襲撃を受け、誘拐され悪魔を呼び出すミサの生贄にされる。そこで呼び出された悪魔と自分の魂を代償に契約し、右眼に紫色の契約印が存在する。契約した悪魔セバスチャンを執事におき2人で、ファントムハイヴ家襲撃事件の真相に迫っていく。基本的にツンデレであるが、他人の処遇を決める際は容赦ない。

  • セバスチャン・ミカエリス

シエルと契約した悪魔。主食は人間の魂。シエルの魂に甘美さを感じ、契約を行い、シエルの魂を食らうために傍に仕える。契約により真実しか話さない。悪魔のため基本的にどんな傷も致命傷にならない。属性的に、魂を狩る仕事をしている死神とは折り合いが悪い。人間としては完璧超人で仕事は卒なくこなしている。口癖は「あくまで執事ですので」

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